2,SVO( )
さて、前回のSVOの発展形、SVO( )です。( )の中に時、場所、頻度、手段、程度などの情報を追加して、より高度な表現ができるようになります。例を見てみましょう。
I play soccer (at the park). 私は(公園で)サッカーをする。
(S) (V) (O)
( )の中に場所の情報(公園で/ at the park)を付け加えました。次です。
I (usually) go to school (on foot). 私は(普段)(徒歩で)学校に行く。
(S) (V) (O)
( )の中に頻度の情報(普段/usually)と手段の情報(徒歩で/on foot)を付け加えました。
We (sometimes) go fishing (at the pond)(on Sunday).
(S) (V) (O)
私たちは(時々)(日曜日に)(池に)釣りをしに行く。
( )の中に頻度の情報(時々/ sometimes)場所の情報(池に/ at the pond)と時間の情報(日曜日に/ on Sunday)を付け加えました。見ての通り、頻度は(S)と(V)の間に、あとは文末に入れます。場所と時が両方入っている場合(場所)(時)の順番になります。
もう一つ例をあげます。
I play guitar (well). 私はギターを上手に弾く
(S) (V) (O)
( )の中に程度の情報(上手に/well)を付け加えました。
さて、皆さん思っているかもしれません。「これらの( )内に入る情報は、SVOと何が違うの?」と。だってSVOはわざわざ下線引いてるのに、( )は下線引かないし、ひどくないですか?でもちゃんと理由があるんです。
1番目の例で考えてみましょう。
I play soccer (at the park). 私は(公園で)サッカーをする。
(S) (V) (O)
前回5文型は文の骨組みと言いました。
上の例では骨組みであるSVOの部分が無いと文そのものが成り立たなくなります。
一方、( )に入っている部分は無くても文は成り立ちます。
上の例では(at the park)の部分を抜いて、”I play soccer.”「私はサッカーをする」としても文が成り立ちます。( )の部分はあくまでも付加情報で、無くても文は成り立つのです。しかしもしOの部分である”soccer”がなくなるとどうでしょうか。
” I play at the park.” 「私は公園でする」では意味が通りません。
「何をするのか」という文の骨組み部分がないからです。
今度はVの部分を抜いてみましょう。
” I soccer at the park.” 「私、サッカー公園で」
こうなるともうめちゃくちゃですね。
つまり( )に入るのは無くても文が成り立つ「付加情報」だということです。
一方SVOの部分は無いと文が成り立たない「必須情報」です。
なんとなくはわかっていただけたと思いますが、( )の中身が何なのかについて、もうちょっと突っ込んで説明します。ちょっと高度な内容なので、よくわからないなと思ったら飛ばして次に進んでください。
【( )の中身の正体は?】
( )に入るのは、「副詞」の役割をするものです。副詞は「修飾語」です。英語には2つの修飾語があります。「形容詞」と「副詞」です。以下に違いを説明します。
【英語の修飾語】
①形容詞⇒名詞を修飾
例:beautiful mountain「美しい山」⇒名詞「mountain」を形容詞「beautiful」が修飾
※名詞を修飾する用法のほかに「叙述用法」という補語(C)になる用法もあります。
②副詞⇒名詞以外を修飾
名詞以外とは⇒動詞、形容詞、他の副詞、文・節全体など
さて、以下の例文で( )の役割について考えてみましょう。
I play soccer (at the park).の例で考えましょう。
(S) (V) (O)
副詞句(at the park/公園で)が動詞(play/する)を修飾し「サッカーを(公園で)する」という形になります。
I play soccer (at the park).
(S) (V) (O)
(on Sunday)が付けば「サッカーを(日曜日に)(公園で)する」(sometimes)が入れば「サッカーを(日曜日に)(時々)(公園で)する」というように動詞を修飾します。
I (sometimes) play soccer (at the park) (on Sunday).
(S) (V) (O)
“on Sunday”や” at the park”などは副詞句として文の中で働いています。
句というのはいくつかの単語が集まって別の品詞の役割をするものです。
この場合Sundayは「名詞」、onは「前置詞」ですが、
合体して”on Sunday”になると、別の品詞「副詞」の役割を持つことができます!
これが「副詞句」というものです。
合体しておらず、一語だけの”sometimes”はただの「副詞」ですね。
Sundayだけだと「日曜」という名詞の意味しか持ちませんが、onを付けて“on Sunday”にすると「日曜日に」となり動詞「する」を修飾できるんですね。
つまり、( )でくくる副詞・副詞句は、無くても文が成立しますが、文に付加情報を与えることができるものです。めちゃめちゃ重要なので、たくさん品詞分解・音読をして、是非使いこなせるようになりましょう!