ざっくり英文法入門 11


11, 助動詞その4 ~助動詞相当~

 

助動詞の最初の項でちらっと説明しました、「助動詞相当」について説明しますが、その前に助動詞の2つのルールについておさらいしましょう。

 

【ルール1】“助動詞の後ろの動詞は必ず原型”

【ルール2】“助動詞を2つ続けて使用してはいけない”

 

でしたね。「【ルール2】“助動詞を2つ続けて使用してはいけない”」があるため、助動詞を2つ使いたい時は、助動詞の代わりに助動詞相当を使うことが必要になります。

 

例をあげましょう。

「彼はすぐに泳げるようになるでしょう。」という意味の文を作ります。

 

×He will can swim (soon).

(S) (助)(助) (V)

 

このように一文に助動詞を2つ使ってはいけません。

canを同じ意味「~できる」を持つ助動詞相当be able toにします。

 

He will be able to swim (soon).

(S)    (助)         (V)

 

be able toの“be”はbe動詞の原形で、am, is, areすべて原型はbeです。

「【ルール1】”助動詞の後ろの動詞は必ず原型”」なので、助動詞willの後ろはbeのまま使います。また、「助動詞+助動詞相当」は品詞分解では一つの助動詞として扱います。

 

助動詞を2つ使いたい時ではなくても、以下のように使用できます。

その場合beは主語に合わせて変えます。

 

Tom is able to play guitar. トムはギターを弾くことができる。

(S)      (助)    (V)   (O)

 

 

さて、否定文と疑問文の作り方ですが、基本的にbe動詞とやり方は一緒です。つまり否定文は「be動詞の後ろにnot」、疑問文は「主語Sとbe動詞を入れ替え」。これだけです。

 

☆否定文

Tom is not able to play guitar. トムはギターを弾くことができない。

(S)      (助)         (V)   (O)

 

☆疑問文

Is Tom able to play guitar? トムはギターを弾くことができますか?

(S)    (助)    (V)   (O)

 

【be going to】

“be going to”は未来のwill(~するだろう)に近い意味を持つ助動詞相当です。否定文と疑問文の作り方はbe able toと同じなので、例文の否定文と疑問文を作ってみてください。

 

I’m going to study (abroad) (from August). 私は8月から語学留学する予定だ。

(S)    (助)     (V)

 

 

【have to】

“have to”は、義務のmust(~しなくてはいけない)に近い意味を持つ助動詞相当です。

 

I have to go to the dentist (today). 私は今日歯医者に行かなくてはいけない。

(S)   (助)    (V)      (O)

 

“have to”は、主語が三人称単数の時は、”has to”に変わります。

 

He has to study (hard). 彼は一生懸命勉強しなくてはいけない。

(S)   (助)    (V)

 

否定文・疑問文は一般動詞と同じ作り方になりますが、mustの否定文の意味は禁止(~してはいけない)だったのに対し、have toでは(~しなくてもよい)になっているので注意が必要です。

 

☆否定文

I don’t have to go to the dentist (today). 私は今日歯医者に行かなくてもよい。

(S)         (助)    (V)      (O)

 

☆疑問文

Do I have to go to the dentist (today)? 私は今日歯医者に行かなくてはいけませんか?

(S)   (助)    (V)      (O)

 

長くなりましたが、ここまでで助動詞・助動詞相当はおしまいです。

 

助動詞が使いこなせるようになると、作れる文章の幅がぐんと広がります。

積極的に使うことが大事なので、それぞれの助動詞を用いて文章を作ってみると、いい練習になるのではないでしょうか。