ざっくり英文法入門 10


10, 助動詞その3 ~”Will”, ”Can”と”Should”~

 

【Will】

Willは未来のことを表したり、強い意志を表したりする用法があります。

 

(1)~だろう(未来)

It will be sunny (tomorrow). 明日は晴れるだろう。

(S) (助) (V)  (C)

 

未来のことを表現するときに使います。

ちなみにこの例文のように天気のことを表現するときは、主語はItを使います。

 

(2)~する(意思)

I’ll be back. 必ず戻ってくるぜ。

(S,助) (V) (C)

 

ターミネーターの名台詞ですね。”be back” で「帰ってくる」という表現になります。「俺は必ず戻るぜ」という強い意志を感じる台詞ですね。このように主語の人が自らの意思で「~する」という時にwillを使います。I’llはI willの略です。

 

【Can】

Canには「~できる」といった可能の意味のほかに、Mayよりカジュアルな「許可」の意味や、「~しうる」といった、潜在的な可能性を表す用法があります。

 

(1)~できる(可能・能力)

I can play classical guitar. 私はクラシックギターが弾けます。

(S) (助) (V)        (O)

 

何かをする能力があることを表すために使う表現です。

 

(2)~していい(許可)

Can I use the bathroom? トイレ借りてもいいですか?

(助) (S) (V)       (O)

 

Mayの許可に比べてカジュアルで、目上の人に許可を求めるというより、友達や知り合いに「~していいかい?」と尋ねるような使い方です。

 

(3)~しうる(可能性、推量)

He can win the Nobel prize. 彼はノーベル賞を取ることができる(取りうる)かもしれない。

(S)  (助) (V)      (O)

 

このcanの可能性・推量はmayの推量とどう違うのでしょうか。Canの一つ目の意味は「~できる」という、能力を表す意味でしたね。つまり「~することができる(能力)」+「~かもしれない(推量)」が合わさって「~することができるかもしれない」⇒「~しうる」となっているのです。主語が潜在的に持っている能力を背景に、だから「~しうる」と言っているわけです。上の例文では、「彼ほどの能力があればノーベル賞を取りうるかも」というニュアンスが含まれているわけですね。Mayにはこのニュアンスはありません。

 

【Should】

Shouldは人に「~したほうがいいよ」くらいの軽いニュアンスでアドバイスする意味や、「~なはずだ」といった確信の意味があります。口語でよく使います。

 

(1)~したほうがいいよ(忠告・軽い義務)

You should take a rest. 休んだほうがいいよ。

(S)    (助)    (V)  (O)

 

You should watch the new Star Wars movie. スターウォーズの新作、観るべきだよ。

(S)    (助)    (V)              (O)

この用法では「~したほうがいい」「~すべき」といった、人にアドバイスしたりオススメしたりするときに使えます。mustに比べたらshouldの方が弱いニュアンスです。

 

(2)~のはずだ(推量)

It should be OK. おそらく大丈夫なはずだ。

(S)  (助)  (V) (C)

 

He should be (at home). 彼はおそらく家に居るはずだ。

(S)   (助)   (V)

 

この推量の確信度はmustとmayの間くらいです。(60%くらい)助動詞はそれぞれ似たような意味があっても、単語そのものの意味合いの強さが、それぞれの用法に影響しています。

 

ここまでで助動詞は一通り終わりです。次項では助動詞相当を学びます。