8, 助動詞その1 ~助動詞のルールと文の作り方~
助動詞はそのまま、「動詞」を「助ける」機能を持ちます。
普通の動詞に意味を付け加えて、より高度な表現を可能にします。
例えば、can(~できる)という助動詞を使うと、以下の様な文が作れます。
I can play guitar. 私はギターを弾くことができる。
(S) (助) (V) (O)
「~できる」という、能力の意味が追加されました。
このように助動詞は動詞Vの前に入れます。
また、品詞分解するときは下線を引いて(助)と書いておきます。
【助動詞のルール】
さて、助動詞を使う時の大事なルールが2つあります。それは
【ルール1】“助動詞の後ろの動詞は必ず原型”
【ルール2】“助動詞を2つ続けて使用してはいけない”
というルールです。
【ルール1】“助動詞の後ろの動詞は必ず原型”
例えば前回やった3人称単数の文では、下の例のように動詞にsが付きましたね。
She cooks Italian food. 彼女はイタリア料理を作る。
(S) (V) (O)
この文に助動詞canを付けると、動詞のsが付かず以下のようになります。
She can cook Italian food. 彼女はイタリア料理を作ることができる。
(S) (助) (V) (O)
3人称単数のsだけでなく、この後の項で出てくる過去形や過去分詞、現在分詞などの動詞の変化に関しても同様です。“助動詞の後ろの動詞は必ず原型”を忘れないように気を付けてください。
【ルール2】“助動詞を2つ続けて使用してはいけない”
助動詞を2つ続けて使用することはできません。
例えば、未来を表す助動詞will(~だろう)とcan(~できる)を両方使って、「彼はうまく泳ぐことができるようになるだろう」という文が作りたいとします。
その場合、以下の様な文はNGです。
He will can swim (well).
(S) (助) (助) (V)
助動詞が2つ重なってしまっています。こういう文はルール違反なので作れません。
じゃあどうするかというと「助動詞相当」という、「助動詞の意味を持っているけど助動詞ではないもの」を使います。
He will be able to swim (well). 彼はうまく泳ぐことができるようになるだろう
(S) (助) (V)
助動詞相当については後の項で説明しますが、取り敢えずここでは“助動詞を2つ続けて使用してはいけない”というルールがあることを理解してください。
【助動詞の否定文・疑問文】
さて、助動詞の文の否定文/疑問文の作り方も見ていきましょう。
☆否定文
否定文では助動詞の後ろにnotを付けます。
can notはcan’tやcannotと略されることが多いです。
She can’t cook Italian food. 彼女はイタリア料理を作ることができない。
(S) (助) (V) (O)
☆疑問文
疑問文では助動詞と主語の位置を入れ替えます。
Can she cook Italian food? 彼女はイタリア料理を作ることができますか?
(助) (S) (V) (O)
ここまで、助動詞のルールと肯定文・否定文・疑問文の作り方を学びました。
次回以降は各助動詞について説明します。