【英語は華やかに見えて、地味なことでしか伸びない】
同時通訳者というとすごく華やかな仕事に見える。芸能人にも会えるし、外国人記者クラブやテレビ局にも出入りしていてかっこいい。
が、「同時通訳はやめられない・袖川裕美著」で、著者は同時通訳という仕事についてこう書いています。
“四苦八苦しながら取り組むうちに、だんだんこなせるようになっていく地味な仕事である。だから、私は職人的仕事だと思っている。天性のセンスがいい人はいても、基本は研鑽と経験で技が磨かれる息の長い仕事である。”
“アスリートと共通点を感じるのは、テレビのインタビューで、試合に負けたアスリートが登場する時だ。納得しない顔で、「課題が見つかりました」とか、「次に向けてもう一度頑張ります」などと言っているのを見ると、わが身を見る思いがする。私も、毎回、自分の不備を感じ、同じようなことを思うからだ。実際にはそれほど頑張れない時を挟みつつ、通訳は終わりのないマラソンのような、かなりマニアックな仕事かなと思う”
それでも、
“日本語以外の言葉で世界のいろいろな人とコミュニケーションし、その仲介ができることはとても楽しい”
「地味」「研鑽と経験」「自分の不備」「頑張れない時を挟みつつ」「終わりのないマラソン」「マニアック」
だけど
「とても楽しい」
なるほどなぁ…. と思いました。
自分もどう逆立ちしても心の底から
「英語しゃべれます」
とは言えない。日本語みたいに自由には話せないし、ちょっと練習をさぼると、日本語話せよ、と外国人スタッフにムカついたりもする。
地味で、自己嫌悪に悩まされ、その自己嫌悪には時に頑張れない(要はやるべきことをやってない)ダメな自分も含まれ…
でも「楽しい」
本当にそうだよなぁ、と、終わりのないマラソン。
そんな「マニアックな」「楽しみ」を、一人でも多くの人と共有できたらな、と。
ほんじつはLeonがお送りしました!