日別アーカイブ: 2021年12月8日

【英語の定番文法書:「Evergreen」と「Forest」の比較】


こんにちは、岩田です。

英語の定番文法書といえる『総合英語 Forest(フォレスト)』は1999年に桐原書店より出版されました。発売から累計430万部を売り上げた「Forest」は第7版(7th Edition)をもって絶版となっています。

その「Forest 7th Edition」は、2017年に出版元が「いいずな書店」変わり、『総合英語 Evergreen(エバーグリーン)』として生まれ変わりました。

『総合英語 Evergreen』(いいずな書店)

「Forest」の監修者の方がお亡くなりになり、名を連ねていない以外は、ほとんど「Forest」と「Evergreen」の著者陣は同じ顔ぶれです。

「なんで有名になっていた名前を変えたのか」とか、「なんで出版社が変わったのか」とかは、権利関係がからんでいるようなのですが、そこは置いといて。とにかく気になるのは「その内容がどこまで変わったか」ということです。

そこで、私は1ページから両方を比較してチェックしていったんですが、結論を先にいうと、「ほとんど変わっていない!!」と。解説も例文の英文もほぼ同じです。

一番大きな違いは、「Evergreen」は「Forest 7th Edition」の内容をそのまま引き継ぎつつ、主な章に「Part 4 確認する」という新たなセクションが追加されたことです。

「Forest」「Evergreen」は、「第4章は完了形」、「第8章は動名詞」など、章ごとに大きくわけられていて、さらに各章は、Part 1の「これが基本」、Part 2の「理解する」、Part 3の「深く知る」と基礎から応用まで段階的に学べる仕様になっているのですが(章によってはPart 2のみのところもあります)、「Evergreen」ではあらたに「Part 4 確認する」の項目が新設されています。

「Part 4 確認する」はPart 1〜3で学習してきたことのまとめと、その理解度を深めるための問題が掲載されています。「Part 4」は全24章のうち10章に追加されています。


で、正直に言うと、「この『Part 4』はいらないな」と。Part 1から3までの解説で十分ですし、学習書でページが増えることは余計に勉強しなければならないのでマイナスです。

ほかの変更点としては、イラストと本文デザインがちょっと変わっているのと、後ろの「機能別さくいん」が「Evergreen」の方は英文が割愛されているのと、同じく、本文中の補足情報コーナーの「PLUS」項目が138から134に減っています。ただ、これはカットされた情報は本文に折り込まれていますので問題ないです。

また、「Evergreen」の方は解説の個所で、ちょっと言葉足らずだったところに日本語を加えていたり、よりわかりやすくなったところもあります。

で、私は特にTOEIC対策で、特に600点以下の方は、文法書を手元に置いておく必要があると思っています。600点以下の方に足りないのは、基礎単語と基礎文法力です。

その基礎文法力を培うのに、数ある文法書の中で私が推しているのがこの「Forest」、いまの「Evergreen」です。

ただ、これを最初からやるんじゃなくて、「辞書」代わりにして使う、と。例えば、「仮定法過去完了がわからない」と思ったら、そのページをチェックする感じで。
で、そのとき、参考書としてではなくて、「読み物」として読んでほしいんですよね。


「Evergreen」は、オトナがきちんと読めば意味がわかるよう丁寧に書かれていると思うんですよね。全カラーなところも読みやすいですし。

というわけで、結論としては、「Evergreen」は出版社が違うだけで、作者も内容もほとんど「Forest」と同じ、「Evergreen」は「Forest 8th Edition」のようなものです。

個人的には、「Forest 7th Edition」を持っているのなら買いかえる必要はないと思います。

ただ、私みたいに新しいのを持っておきたいと思う方は買いかえるのもアリだと思います😁

本日は岩田がお送りしました。