月別アーカイブ: 2015年9月

なんで日本人の英会話力は低いのか?

教室を始める前より教えていた生徒さんがNYから帰国し、昨日、ものすごく久しぶりに教室のレッスンを受けてくれました。

 

そして、あらためて日本人の英会話力の話になりました。

 

彼の話では、語学校で著しく英会話力が低いのは日本人だった、というのです。

 

本当に世界で通じる英会話力とはなんでしょうか?

 

英会話力の発展段階として、

 

 

 

1,まずは英語で文が作れるようになる

 

2,なんとか「聞こえる」ようにはなる(言ってることはなんとなく分かる)

 

3,たどたどしくでも、旅行ぐらいは自力でできる、くらいの会話力がつく

 

4,ネイティブスピーカーじゃなければ、自信をもって会話できる

 

5,ネイティブと会話していて全く困らない

 

 

という図が成り立つと思います。

 

本当に世界で通じる英会話力とは、この「5」です。「本当に世界で通じる」というならば、ここまで行かないといけません。

 

と、言った時に、日本で生まれ育ってこの「5」レベル、ネイティブと話していて全く問題がないレベルに行っている人というのは、本当に一握りしかいないと思います。

 

一言で言って、CNNはもちろん、海外ドラマ、映画をほとんど問題なく字幕ナシで観ることができますし、ネイティブスピーカーの中で自分だけ日本人、という状況でも全く大丈夫な英会話力。

 

いきなりCNNのインタビュアーが来て、30分話聞かせてくれ、と言われても大丈夫なレベルです。

 

 

アメリカに留学してぶち当たる壁は、恐らくこのネイティブとの英会話の壁で、想像以上だと思います。僕も経験しました。

 

ほんっとうに、何を話しているのか全く分からないですし、学校で習った英語のレベルとはかなりかけ離れています。そして、こういう事実が、外国人英語講師をして、日本人の中級は世界では初中級、上級でやっと中級、と言わせてしまうのです。

 

どうしてこんなことになってしまったのか?

 

仮初めにも中高と英語をほとんどの日本人は勉強するのに、どうしてここまで「英会話」が下手くそなのか。

 

大学教授ですら、「英会話」となるとひどいものだそうですし、本当のことを言えば、日本の英語教師で「5」レベルに達している人なんて、かなり少ないでしょう。たとえ留学していてもです。10年とか行っていたら違うのかもしれませんが。

 

 

 

僕は、まだ2年間ですが、パン屋の英会話教室をやって気がついたことがあります。

 

現場の実感なのですが、やはり、なんだかんだ英会話力、英会話学習の成否を分けているのは

 

「量」

 

です。もんのすごい大量の英語を「Input」することによって、英語力って本当に伸びていくんです。もちろん、それは「理解できる」ものであるに越したことはありません。それを助けるための文法や語彙の暗記、スピードをつけるためのShadowingであって、これらはあくまで「補助」です。「筋トレ」のようなものです。

 

水泳の選手は筋トレもでしょうが、なんだかんだ、水の中で泳いだ練習量で上達するのではないでしょうか。沢山会話しろ、と言っているのではなく、もっと直接英語を読んで聞いてある程度理解する、ことをするべきなのです。辞書を使ってゆっくりゆっくりやるのは、これまた筋トレの部類です。もっとそのまんま、理解する練習、これこそが、水泳で言うところの、水の中で泳ぐ、にあたります。

 

日本人はこの英会話のInputの量がとても少ないように思います。正確さももちろん大切なのですが、それよりも「ある程度でいいから理解できる」ものを「大量」に聞いたり読んだりする必要があるのです。

 

僕達は、まだまだ、普通に生活していて英会話を「話す」機会が滅多にないですし、英語のVideoをそのまんま聞いたり、または読んだり毎日することもあまりないのではないでしょうか?

 

しかし、それこそをやるべきです。ポイントは「好きなモノを」です。楽しみながら英語を「勉強」するんじゃなくて、「使う」んです。

 

気がついたのは、そんなに基礎力もまだ無く、Toeicテストなどはそこまで点を取れないのですが、しゃべるとなると結構しゃべってしまう人には共通点がある、ということです。

 

海外ドラマが好きなのです。それこそ、毎日のように見ますし、英語をせっかく勉強している、ということで字幕Offにしたりしているそうです。

 

一つの教科書を何度もやるのも大事ですが、それだとInput量がまだ足りません(もちろん、そこでShadowingの練習をするのはいい勉強になりますが)。それよりも好きで海外ドラマを毎日見ている人の方がどう考えてもInputの量は圧倒的に多いのです。

 

もちろん、細部まで分からなくても、映像やまたは元々ストーリーは知っていたりで、なんとか意味と英語が知らず知らず頭でつながってくるのです。

 

これこそが「英会話」のKeyです。

 

これが実践できる教室にもっとしていきたいと思います。楽しく! パン屋の英会話教室ですから!

 

 

 

Leon

 

 

 

 

 

 

英語を「勉強」することと「使う」ことを一緒に!

小説家の内田百閒は、海軍機関学校や法政大学でドイツ語の教師をしていました。そのとき、本物のドイツ人が教師として赴任してきてしまい、

 

自分はじつはドイツ語が「しゃべれない」

 

ので、焦った。なんてことを随筆に書いています。

 

今思っても、あの時代、まずほとんど外国人がいなかったでしょうし、当然YoutubeもMP3もないのです。

 

相当、外国語を「話せる」ようになるのは大変だったろうなぁ、と思います。

 

英語を早く習得したかったら、もちろん「勉強」することが大事です。単語や文法も「勉強」してしまったほうが、大人になってから英語をやるならば近道です。

 

ただ、それらを全てマスターしてから、本を読んだり、映画みたりしよう、というのもまた違うのです。

 

英語は「道具」です。使わなければ意味がありません

 

・・・たって、英語使う機会なんか私ないから、

 

と言う声が聞こえてきそうですが、いやいや、ネットさえつなげれば今の時代、そこかしこに英語を

 

「使う」機会は沢山あるはず

 

です。

 

 

英語って、どう使いますか?

 

聞いて、話して、読んで、書く

 

わけですよね?それをそのまんまやるのです。

 

ポイントは、いいですか?

 

全部わかろうとしない

 

ことです。僕らはつい、わからない箇所ばかりを気にしてしまいます。そうではなくて、

 

わかるところを集めて、なんとかする

 

のです。わかんないとこなんかは、無視です。

 

 

毎日の生活のなかで、なんか気になったことを「英語で」検索してみる。辞書みないで、なんとか頑張って全体から意味を「なんとなく」理解する。DVDもせめて英語字幕でみる。携帯の言語設定を英語にする。

 

なにかしているとき、英語のDVD、Youtubeなどをかけっぱなしにする、電車の中で簡単な英語の本(自分の興味のあるものがBest!)を読む。

 

ポイントは全部わかろうとしない、ことです。そして、一番は、なんといっても外国人とBarなどで仲良くなることです。

 

英語をバカにされることもあるでしょうが、そんなの気にしないことです。僕など、一体なんどバカにされたことか!

 

とにかく、自分の好きなこと、興味のあることを「英語」でする時間を作るのです。出来たら毎日

 

これは、すぐには効果を実感しないかもしれませんが、もしも「話せる」ようになりたいのでしたら、一番に持ってくるべきですし、続けているとかなりな効果を感じる日が必ず来ますよ!

 

 

Leon

脳みそを漬ける?Braing soakingとは?

受験時代といえば、試験は主にReadingでした。それにパズル問題のようなGrammar。

 

Listeningは、僕に関しては全く出ませんでした。

 

さて、そのReadingなのですが、基本的に日本では文法訳読方式、と言われる、いわゆるSVOCをちゃんとつけて、隅からすみまで正確に日本語に訳して理解する、という方法がとられてきたわけです。

 

これはいわゆる「熟読」ですよね。

 

かすかには聞いていました。

 

熟読と多読が大事だよ!

 

と。

 

とはいえ、熟読は習わないと結構厳しいものですが、多読はわかんなくてもいいから、とにかくいっぱい読め!

 

というものなので、先生も特に教えることもなかったのだと思います。あまり注目されることは無かったのではないでしょうか。

 

しかし、実は、この多読

 

読むだけに限らず、聴くのもそうです。

 

全部すみずみまで分からないでもいいから、とにかく沢山聴く、読む。脳みそをとにかく量でもってえいご漬けにするBrain soaking

 

世界を見れば、勧めていない人などほとんど誰もいないのです、専門家で。と、言い切っていいと思います。

 

で、僕もやってみました。

 

一週間でははっきり言って何も感じなかったのですが(そのおかげで、これは意味がない・・・、なんてブログを書いていました)、2週間、3週間と続けたらものすごく効果を実感しています。

 

今まで以上に、ものすごくクリアに英語が聞こえますし、なんというか、明らかに次のステップへ上がれた気がしています。まぁ、校長なんだから、そんなんで喜んでちゃいけないんですが・・・。でも、本当です。

 

白井恭弘さんという、SLAの博士も、大量のInputを確保しよう、と文法問題は宿題にして、学校では膨大な英文をInputさせ、問題はせいぜいTF Question(内容に対する○×問題みたいなもの)をやらせる程度で、クラスの英語偏差値がものすごく上がったそうです。

 

細かいところにこだわらずに、沢山の英語にふれる練習です。

 

もちろん、英語と日本語は語順が違いすぎる上に、英語は語順がとても大切なので、熟読して音読を繰り返しながら英語の語順になれ、スピードをつけていくことも大切です。

 

ですが、「多読」

 

これも本当にあなどれません。僕なんかは他の作業をしながら、料理作りながら、ぼーっとしながらこれをやりました。主にListeningですが。

 

こんなんでもいいんですから、これは練習ともいえないほど、慣れてしまえばすごく簡単です。

 

どうでしょうか。週に洋画を一本は字幕ナシ(最低でも英語字幕)でみる、を続けてみては?

 

NYにいたとき、2時間、そう、誕生日だったんですが、一人だったんで映画館でマリリンモンローのなんとかいうのを見たんです。はっきりいって、2時間、ほぼ何にも分かりませんでした。もちろん、字幕なんかありません。

 

が。2時間見終わって、街に出ると、本当になんとなくなんですが、英語が聞こえるし、家主ともいつもよりは流暢に話せたのを覚えています。

 

もっと、このメソッドを自分も勉強してみようと思います。皆さんにも是非おすすめしますし、感想など聞かせていただけたら嬉しく思います。

 

ポイントは正確さ、よりもです。出来たら毎日やることをオススメします。

 

Leon

生命の危機が迫れば覚える?!

6ヶ月でどんな言語でもしゃべれる。

 

もちろん、大人になっても、という動画を見ました。子供の頃より、彼はいかに物事を早く学ぶか、にとても興味があったそうです。

 

とても面白い動画だったので、是非皆さんにも見て欲しいのですが(日本語字幕付き)、その中の一つを紹介したいと思います。

 

森に入っていくとして、木に傷がついていても多くの人は気にしないと思います。もっと先にいって、水たまりにクマの足あとっぽいのがあって、あれ、っと思う人も多いでしょう。で、もっと先に行ったときに、

 

目の前にクマがいたら・・・

 

さすがにインパクトがあって絶対に忘れないでしょう。生命の危険を感じるからです。

 

このように、自分の生き死にに関わることがあると、人はイヤでも超集中して覚えるのです。

 

例えば中国語のPCキーボードは西欧人には中々に複雑です。学校にいくら通っても全然おぼえられなかった人が、ある時、たったの2日間で使えるようになりました。

 

中国語でレポートのようなものを結構な量、「仕事で」打たざるを得なかったからです。

 

このように、「切羽詰まった」状況になるとイヤでもなんらかの技術を「早く」習得できるみたいです。

 

 

この動画の中でも言っているのですが、いくらその国に行ったからといって、言葉がしゃべれるようになるわけではない、というのは本当だと思います。

 

NYにいて、さらに語学校まで1日3-4時間も通っているのに、いつまでたっても英語が上達しない人を僕は何人も見てきました。

 

しかし、日本に目を転じると、例えばコンビニの店員さんなど(外国人の)、結構日本語しゃべっていないでしょうか。もっとも有名な日本語上手な外国人といえば、相撲レスラーです。朝青竜など、かなりの日本語レベルですよね?モンゴル語は日本語に近い、と聞いたことがありますが、小錦や武蔵丸(ハワイ出身)も本当に「ネイティブレベル」です。

 

いい悪いは別にして、兄弟子に殴られまくる、という過酷な状況だからこそ(生命に危機が迫っている?)、あそこまで上達したんでしょうか?コンビニの店員さんも、仕事だから、と緊張しながらなので、早く覚えたのではないでしょうか。

 

もちろん、そこまでしないでいいですが、例えばNYの語学校でプレゼンしないといけない、などという場合、僕もその準備含め、すごく練習になったのは覚えています。やっぱり、プレッシャーがあったからです。

 

丁度、文法講座が終わってしまったので、生徒さん同志のプレゼン大会なんかもやってみようかな、と思っています。

 

皆さんも、少し自分にプレッシャーをかける方法を探してみるのもいいかもしれません。

 

生命の危機を感じると、人は何かを早く習得できるらしいですから!

 

 

Leon

祖国は母国語に宿る?

今日、近所のTully’s cafeで事務作業をしていると、外国人3人組が隣に座りました。

 

そのうちの一人は、日本人なことに気がついたのです。

 

でも、本人に聞いたわけではありませんが、彼はほぼ間違いなく「日系アメリカ人」だと思いました。

 

そんな時、ふと思ったのです。

 

一体、何をもって人は○○人って区別したりしているんだろう、と。

 

 

見た目や、人種は僕と全く一緒なのでしょうが、彼が僕と同じ「日本人」とは全く思えません。立ち居振る舞いもなんとなく違いますし、着ている洋服もどことなく日本人と違います。本当かどうか、あるアメリカ人にバカにされたのですが、肩からかけるバッグは男はしないもので、普通リュックだそうです。僕はリュックってちょっと・・・、と思ってしまうのですが。

 

もちろん、彼もリュックでした。

 

そんな時、こんな言葉を思い出しました。

 

「祖国は母国語に宿る」

 

最後の授業、だったか、そんな小説にあったように思います。違ったらごめんなさい。

 

僕の母国語は間違いなく日本語です。彼はアメリカ英語でしょう。

 

そして、彼はアメリカ人で、僕は日本人なのです。

 

だから何だ、ですが、なんか面白いなぁ、と思い・・・。

 

 

日系アメリカ人を見ていると、ものすごくふてぶてしく見えます。そして、当たり前ですが、英語がめっちゃうまい。漢字は苦手。筋肉ムキムキ。

 

なんか本当、アメリカ人の日本人、って感じですよね。

 

 

 

昔、NYにいたとき、もしもここの人間全員が日本語をしゃべったら、一体どんな世界なのか、と想像してみたことがあります。まず敬語はありませんし(ほとんど)、なんていうか、こんなにも気を使い合う文化じゃありません。礼儀だなんだもうるさくないし、年上を敬う、なんてことも、まぁ、だって、先生にだってファーストネームですからね。大学教授にヨっちゃんさぁ、ここちょっとイミわかんないんだけど、おしえて?って足くんでガム噛みながら言うようなものです。

 

と、その時気がついたのが、あ、

 

宇多田ヒカルだ!

 

ということです。

 

 

 

宇多田ヒカルが出てきたばっかのとき、彼女はテレビでかなり浮いたのです。敬語使わないわ、なんかふてぶてしくて、というか、先輩方がいっぱいいる中で腰の低い感じもないし、どことなく仕草もやたら敬礼したり、すごい違和感を皆感じたはずです。事実、叩かれました。テレビに出さなきゃよかったのに、とテリー伊藤も言っていました。

 

でも、彼女こそが、「日本語を話すアメリカ人」だったわけです。見た目が完璧に日本人なので、私達リアル日本人は違和感を感じただけなのです。

 

彼女のパスポートがたとえ日本人でも、彼女は「アメリカ人」なのです。まこと、

 

祖国は母国語に宿る

 

ですね。

 

 

Leon

~は、~する(SV)で話すことの重要性

こんばんは!最近、アキバ近辺では外国人観光客に店員さんが英語で困らされている光景をよく見かけます。

 

今日も、USBの違う色が欲しいと言われているのに対して、

 

オンリーホワイト オンリーホワイト

 

と必死に言っていました。

 

白だけ、白だけ

 

それでも、日本語ならば通じそうなものです。もちろん、英語でもなんとか通じはするのですが、僕達の思っている以上に、これは伝わりにくいのです。

 

英語は、ほぼ全て5つの形に分類できます。すなわち五文型と呼ばれるもので

 

1,SV 

2,SVC

3,SVO

4,SVOO

5,SVOC

 

これを見てもらえると気がつくと思うのですが、全てSVで始まっていますよね?Sは主語(Subject ~は)、Vは動詞(Verb ~する)

 

つまり、英語はSV、すなわち

 

~は、~する

 

で話すのが大前提になるのです。

 

Only white!

 

ではなく、

 

We have only white!(私達は、持っている、白だけ)

 

としたほうが、はるかに通じるのです。

 

 

 

おでん好き?の意味で

 

Oden like?

 

と聞いていてクビをかしげられている光景も最近みましたが、これも英語ネイティブからすると、おでんが意志をもって、何かを好きになる、とか、そんなかなり意味不明に感じるようで、とにかく、見ていて

 

本当に、SVにしないと僕らの思っている以上に通じていない

 

ということを目にすると思います。

 

 

 

Nice hat!(かっこいい帽子!)

 

と僕らはよく言ってしまいますが、これも

 

I like your hat(私は 好き あなたの帽子が)

 

と、ちゃんとSVにするはるかに通じます

 

これをネイティブ講師は、

 

センテンス(文)で言ってくれる?」

 

とクラスでよくアドバイスするのです。

 

センテンスで言う、とはすなわち

 

SV(~は、~する)の語順で話す

 

ということです。

 

 

Leon