ざっくり英文法入門 10

10, 助動詞その3 ~”Will”, ”Can”と”Should”~

 

【Will】

Willは未来のことを表したり、強い意志を表したりする用法があります。

 

(1)~だろう(未来)

It will be sunny (tomorrow). 明日は晴れるだろう。

(S) (助) (V)  (C)

 

未来のことを表現するときに使います。

ちなみにこの例文のように天気のことを表現するときは、主語はItを使います。

 

(2)~する(意思)

I’ll be back. 必ず戻ってくるぜ。

(S,助) (V) (C)

 

ターミネーターの名台詞ですね。”be back” で「帰ってくる」という表現になります。「俺は必ず戻るぜ」という強い意志を感じる台詞ですね。このように主語の人が自らの意思で「~する」という時にwillを使います。I’llはI willの略です。

 

【Can】

Canには「~できる」といった可能の意味のほかに、Mayよりカジュアルな「許可」の意味や、「~しうる」といった、潜在的な可能性を表す用法があります。

 

(1)~できる(可能・能力)

I can play classical guitar. 私はクラシックギターが弾けます。

(S) (助) (V)        (O)

 

何かをする能力があることを表すために使う表現です。

 

(2)~していい(許可)

Can I use the bathroom? トイレ借りてもいいですか?

(助) (S) (V)       (O)

 

Mayの許可に比べてカジュアルで、目上の人に許可を求めるというより、友達や知り合いに「~していいかい?」と尋ねるような使い方です。

 

(3)~しうる(可能性、推量)

He can win the Nobel prize. 彼はノーベル賞を取ることができる(取りうる)かもしれない。

(S)  (助) (V)      (O)

 

このcanの可能性・推量はmayの推量とどう違うのでしょうか。Canの一つ目の意味は「~できる」という、能力を表す意味でしたね。つまり「~することができる(能力)」+「~かもしれない(推量)」が合わさって「~することができるかもしれない」⇒「~しうる」となっているのです。主語が潜在的に持っている能力を背景に、だから「~しうる」と言っているわけです。上の例文では、「彼ほどの能力があればノーベル賞を取りうるかも」というニュアンスが含まれているわけですね。Mayにはこのニュアンスはありません。

 

【Should】

Shouldは人に「~したほうがいいよ」くらいの軽いニュアンスでアドバイスする意味や、「~なはずだ」といった確信の意味があります。口語でよく使います。

 

(1)~したほうがいいよ(忠告・軽い義務)

You should take a rest. 休んだほうがいいよ。

(S)    (助)    (V)  (O)

 

You should watch the new Star Wars movie. スターウォーズの新作、観るべきだよ。

(S)    (助)    (V)              (O)

この用法では「~したほうがいい」「~すべき」といった、人にアドバイスしたりオススメしたりするときに使えます。mustに比べたらshouldの方が弱いニュアンスです。

 

(2)~のはずだ(推量)

It should be OK. おそらく大丈夫なはずだ。

(S)  (助)  (V) (C)

 

He should be (at home). 彼はおそらく家に居るはずだ。

(S)   (助)   (V)

 

この推量の確信度はmustとmayの間くらいです。(60%くらい)助動詞はそれぞれ似たような意味があっても、単語そのものの意味合いの強さが、それぞれの用法に影響しています。

 

ここまでで助動詞は一通り終わりです。次項では助動詞相当を学びます。

ざっくり英文法入門 9

9, 助動詞その2 ~”Must”と”May”~

 

よく使う助動詞を説明していきます。今回は”Must”と”May”です。

 

【Must】

Mustは人に何かを強制したり、禁止したり、強い意味を持ちます。

まずメインの意味である(1)(2)を確認しましょう。

 

(1)~しなくてはいけない(強制)

You must attend the meeting. あなたはその会議に参加しなくてはいけない。

(S)  (助)    (V)       (O)

(1)の意味が否定形になると、(2)の禁止の意味になります。

 

(2)~してはいけない(禁止)

You must not smoke here. ここでたばこを吸ってはいけない。

(S)  (助)         (V)

 

メインの意味である上記(1)(2)のほかにも意味があります。

以下(3)(4)もやはり強い意味であることに注目してください。

 

(3)(絶対)~したほうがいい(強いオススメ)

「このCDマストだよ!」とか「この冬マストバイの家電一覧!」のように、日本語でもよく使われているような意味です。強いオススメを表します。

 

You must buy their new album! 彼らのニューアルバム絶対買ったほうがいいよ!

(S)   (助)  (V)        (O)

 

(4)(絶対)~に違いない(強い推量)

推量や確信はmayやcanなどにもある意味なので、皆さん混乱されると思いますが、要するに確信度の強さが違います。推量とは「~かも」とか「~なはずだ」と予想するような使い方で、その確信度で使う助動詞が変わってきます。「~に違いない」はほぼほぼ自分の予想通り(80%以上)だと思っているときに使います。海外ドラマや映画を見ているとこの表現バンバン出てきます。メインの意味より使用頻度高いと思います。

 

You must love her. あなたは彼女が好きに違いない。

(S)   (助)  (V) (O)

【May】

 

MayはMustほどの強さはありませんが、目上の人やお客さん相手に許可を求めたりするときに使います。まずはMustと同じく、メインの意味(1)(2)をチェックしましょう。

 

(1)~してもよろしい(許可)

May I have your name? お名前頂戴してもよろしいでしょうか?

(助) (S)  (V)     (O)

 

上の例のように疑問文で、目上の相手やお客さんに許可を求めるように使うことが多いです。ちなみに肯定文でつかうとけっこう偉そうになるので、あんまり使っている人は見たことないです。(1)の否定形が(2)です。

 

(2)~してはいけません(不許可)

You may not eat or drink (in the museum). 博物館内では飲食してはいけません。

(S)   (助)         (V)

 

不許可の“may not” は 禁止の“must not”と似ていますが、”must not”のほうが強い意味を表しています。簡単に言うと、“must not”の場合「~するな」とすごんでいる感じで、“may not”の場合「~したらいけませんよ」と注意している感じですね。

Mayもメインの意味(1)(2)以外にも意味があります。見ていきましょう。

 

(3)~かもしれない(推量)

I may be wrong. 私が間違っているかもしれない。

(S) (助) (V)  (C)

 

Mustよりも低く、50%くらいの確信度です。上記の文ならば、「自分が間違っているかもしれないし、正しいかもしれない」くらいのニュアンスですね。

 

(4)~しますように(祈り)

May your dreams come true. あなたの夢が叶いますように。

(助)    (S)       (V)

 

幸福や前途をお祈りするような意味です。Mayが文頭に来ますので、気を付けてください。ここまでMustとMayを説明しました。両者は似ていますが、意味の強さの違いを理解するようにしてみると、わかりやすいのではないかと思います。

ざっくり英文法入門 8

8, 助動詞その1 ~助動詞のルールと文の作り方~

 

助動詞はそのまま、「動詞」を「助ける」機能を持ちます。

普通の動詞に意味を付け加えて、より高度な表現を可能にします。

 

例えば、can(~できる)という助動詞を使うと、以下の様な文が作れます。

 

I can play guitar. 私はギターを弾くことができる。

(S) (助) (V)   (O)

 

「~できる」という、能力の意味が追加されました。

このように助動詞は動詞Vの前に入れます。

また、品詞分解するときは下線を引いて(助)と書いておきます。

 

 

【助動詞のルール】

 

さて、助動詞を使う時の大事なルールが2つあります。それは

【ルール1】“助動詞の後ろの動詞は必ず原型”

【ルール2】“助動詞を2つ続けて使用してはいけない”

というルールです。

 

【ルール1】“助動詞の後ろの動詞は必ず原型”

例えば前回やった3人称単数の文では、下の例のように動詞にsが付きましたね。

She cooks Italian food. 彼女はイタリア料理を作る。

(S)   (V)      (O)

 

この文に助動詞canを付けると、動詞のsが付かず以下のようになります。

She can cook Italian food. 彼女はイタリア料理を作ることができる。

(S)  (助)  (V)     (O)

 

3人称単数のsだけでなく、この後の項で出てくる過去形や過去分詞、現在分詞などの動詞の変化に関しても同様です。“助動詞の後ろの動詞は必ず原型”を忘れないように気を付けてください。

 

 

【ルール2】“助動詞を2つ続けて使用してはいけない”

助動詞を2つ続けて使用することはできません。

例えば、未来を表す助動詞will(~だろう)とcan(~できる)を両方使って、「彼はうまく泳ぐことができるようになるだろう」という文が作りたいとします。

その場合、以下の様な文はNGです。

 

He will can swim (well).

(S)  (助) (助)  (V)

 

助動詞が2つ重なってしまっています。こういう文はルール違反なので作れません。

じゃあどうするかというと「助動詞相当」という、「助動詞の意味を持っているけど助動詞ではないもの」を使います。

 

He will be able to swim (well).  彼はうまく泳ぐことができるようになるだろう

(S)       (助)        (V)

 

助動詞相当については後の項で説明しますが、取り敢えずここでは助動詞を2つ続けて使用してはいけない”というルールがあることを理解してください。

 

 

【助動詞の否定文・疑問文】

 

さて、助動詞の文の否定文/疑問文の作り方も見ていきましょう。

 

☆否定文

否定文では助動詞の後ろにnotを付けます。

can notはcan’tやcannotと略されることが多いです。

 

She can’t cook Italian food. 彼女はイタリア料理を作ることができない。

(S)  (助)    (V)     (O)

 

☆疑問文

疑問文では助動詞と主語の位置を入れ替えます。

 

Can she cook Italian food? 彼女はイタリア料理を作ることができますか?

(助)  (S)   (V)     (O)

 

ここまで、助動詞のルールと肯定文・否定文・疑問文の作り方を学びました。

次回以降は各助動詞について説明します。

 

 

 

ざっくり英文法入門 7

7, 3人称単数

 

3人称単数について詳しく説明します。

これも意外と英語を話すときに難しいところですね。

3人称単数にあたる主語の文では、動詞の形が変わります。

 

 

【3人称単数とは何ぞや】

 

まず、3人称単数とは何かについて説明します。

3人称単数は”主語SがI, You以外で単数のもの”です。

 

もっとわかりやすく言うと、以下の二つに分類できます。

ルール1: 主語SがIもしくはYouではない。

ルール2: ルール1を満たしたうえで、単数のもの。

 

例をあげます。

【ルール1】を満たす主語をざっと挙げてみます。

IとYou以外の名詞なら何でもOKです。

 

We, He, They, Ken, The cat, My father, My parents, These dogs, His bag, Two students, Tom and Jerry, My grandfather’s house, などなど、挙げれば無限にあります。

 

これを【ルール2】に当てはめてみます。

ここから単数でないもの(つまり複数のもの)を除外します。

We, They, My parents, These dogs, Two students, Tom and Jerryは複数なので除外します。

(parentsは両親(母親&父親)を表すので複数です)

残りが3人称単数にあたる主語になります。

 

3人称単数(I,You以外で単数のもの)

He, Ken, The cat, My father, His bag, My grandfather’s house,

 

さて、3人称単数が何なのかわかったら、3人称単数の時に動詞がどう変わるか説明します。

 

 

 

【Be動詞の場合】

Be動詞の時は前の項で説明しましたが、ざっと復習しましょう。

主語が3人称単数の時⇒isを使います。

主語がIのとき⇒amを使います。

主語がYouまたは複数の時⇒areを使います。

 

【一般動詞の場合】

ここからがメインです。

主語が3人称単数の場合、一般動詞の肯定文(普通の文)の動詞にはsが付きます。

例をあげます。

 

My mother likes Korean dramas. 私の母は韓国ドラマが好きです。

(S)       (V)       (O)

 

正直面倒くさいですね。でも否定文、疑問文になるとまたややこしいです。

主語が3人称単数の場合、一般動詞の否定文/疑問文では動詞にsは付きません。

そのかわり、doがdoesに変わります。

 

【否定文】

My mother doesn’t like Korean dramas. 私の母は韓国ドラマが好きではありません。

(S)               (V)       (O)

 

【疑問文】

Does your mother like Korean dramas? あなたのお母さんは韓国ドラマが好きですか?

(S)        (V)       (O)

 

まとめると、3人称単数の一般動詞の文では

肯定文の場合⇒動詞にsを付ける。

否定文/疑問文の場合⇒doをdoesに変える。動詞にsは付けない。となります。

 

はっきり言って、英語を話すときにこれを厳守するのは難しいです。

じゃあどうすればいいのかということなのですが、「気にしない」これが大事です。

完璧な英語を話そうとして、黙りこくってしまうより、間違っていてもアクティブに話すことが大事です。水の中で手足を動かさないと泳げるようにならないのと一緒です!

 

最後に動詞のsの付け方のルールについて補足説明します。

【補足:動詞のsの付け方】

 

・そのままsをつける。  like⇒likes, play⇒plays, make⇒makes, get⇒gets

 

・動詞が “-s, -z, -x, -sh, -ch” の場合 “es” をつける。(そのままつけると言いにくいので)

wash⇒washes, fix⇒fixes, watch⇒watchesなど

 

・不規則に変化する。 ※do⇒does, have⇒has を覚えておけばOK!

 

・動詞の終わりが子音字(a,i,u,e,o以外)+yの場合、“y” を “i” に変えて “es”を付ける。

study⇒studies, try⇒tries, cry⇒cries, carry⇒carries

 

 

ざっくり英文法入門 6

6, Be動詞と一般動詞

 

さて、前回Be動詞について学んだので、一般動詞との違いをきっちり認識しましょう。

まず、Be動詞の否定文、疑問文の作り方について説明します。

 

 

【Be動詞の否定文、疑問文の作り方】

例文(肯定文)

She is beautiful. 彼女は美しい。

(S)  (V)  (C)

He is (on the plane). 彼は飛行機内にいます

(S) (V)

 

☆否定文⇒(V)の後ろにnotをくっつける

She is not beautiful. 彼女は美しくない。

(S)  (V)       (C)

He is not (on the plane). 彼は飛行機内にいません

(S) (V)

 

☆疑問文⇒(S)と(V)を交換し、?を文末に付ける

Is she beautiful? 彼女は美しいですか?

(V) (S)  (C)

Is he (on the plane)? 彼は飛行機内にいますか?

(V)(S)

 

 

【There is/are構文の否定文・疑問文】

There is/are構文の場合は以下のようにします。

 

例文(肯定文)

There is a boy (at the park). 少年が公園にいます

(V)  (S)

 

☆否定文⇒(V)の後ろにnotをくっつける

There is not any boy (at the park). 少年は公園にいません

(V)      (S)

 

☆疑問文⇒Thereと(V)を交換する

Is there any boy (at the park)? 少年が公園にいますか?

(V)       (S)

 

 

【一般動詞の文の肯定文・否定文・疑問文(復習)】

ここで一般動詞の文も、肯定文、否定文、疑問文についても復習しましょう。

 

例文(肯定文)

I play baseball. 私は野球をする。

(S) (V)  (O)

 

☆否定文⇒(V)の後ろにdo not(don’t)をくっつける

I don’t play baseball. 私は野球をしない。

(S)    (V)   (O)

 

☆疑問文⇒文頭にDoを置き、(S)を尋ねる対象の人に代え、?を文末に付ける

Do you play baseball? あなたは野球をしますか?

(S)  (V)   (O)

 

 

【Be動詞と一般動詞】

さて、本題です。「一般動詞とBe動詞は違うものであることをしっかりと認識する」

今回の項はこれが主題です。

 

まず、一番大事な英文のルールをお伝えします。

一つの文に動詞は一つ!

これは大原則です。一つの文にBe動詞と一般動詞が両方入っていてはいけません。

以下によくある間違いの例を紹介しますので、このような間違いをしないよう気を付けてください。

 

Are you play soccer?

これは間違いです。正しくは

Do you play soccer?

です。上の文ではBe動詞areと一般動詞playが両方入ってしまっています。

 

Do you are John?

これも間違いです。正しくは

Are you John? あなたはジョンですか?

です。上の文では一般動詞疑問文のDoとBe動詞areが混ざって入ってしまっています。

 

Are you are student?

これもよくある間違いです。正しくは

Are you a student?

ですね。上の文ではBe動詞areが2つ入ってしまっています。

 

こういった間違いをしなくなれば、英文法の一番基礎の部分は大丈夫です!

できるようになるまで何度も音読を繰り返しましょう!

 

ざっくり英文法入門 5

5, Be動詞

 

Be動詞です。私は一時期中学生に英語を教えていたことがあるのですが、Be動詞と一般動詞をちゃんと区別できない子はやはり英語が苦手でした。ここが理解できないと先に進んだ時に非常に混乱します。

 

いままでの単元で出てきた動詞、例えばlike/play/eat/do/wantなどは「一般動詞」で、その動詞ごとに意味が違います。likeは「好き」eatは「食べる」wantは「欲しい」など、たくさんの動詞があるので、膨大な量を覚えなくてはいけません。

 

一方Be動詞は3種類だけ覚えればOKです。楽勝ですね。

主語によってBe動詞は変わります。

 

主語がI⇒am

主語が3人称単数⇒is

主語が複数もしくはYou⇒are

 

3人称単数は”主語がI, You以外で単数のもの”を指します。

これは後の項で詳しく説明します。

 

 

【Be動詞の意味】

Be動詞の意味は以下の2つだけです。覚えやすくていいですね。

1,イコール

2,いる、ある

 

シンプルすぎてよくわからないので、例をあげて説明しましょう。

 

 

【「イコール」のBe動詞】

まずは「1,イコール」の意味の例です。

 

He is kind. 彼は優しい

(S) (V) (C)

 

この文ではHe=kind(彼=優しい)という意味になっています。

Be動詞は、前後をイコールでつなぐ機能があるわけですね。

 

また、この文の中で”kind”の品詞分解は(C)となっています。

(C)は「補語」と呼ばれているもので、(S)=(C)となる性質があります。

 

また、ここで出てきた”kind”は「優しい」という意味の形容詞です。

SVO( )の項で説明しましたが、形容詞には”kind man”「優しい人」みたいに名詞を修飾する機能がありました。(これを限定用法と言います)

 

ここではbe動詞の後ろにくっついて、補語Cになる用法で使われています。

これを「叙述用法」といいます。

※読み方は「じゅじゅつようほう」らしいです。自分も最近知りました。

 

他に「1,イコール」の例を挙げてみましょう。

She is beautiful. 彼女は美しい。

(S)  (V)  (C)

This test is difficult. このテストは難しい。

(S)   (V)  (C)

 

Cにはそれぞれ形容詞が入っています。

上の例では、She=beautiful(彼女=美しい)

下の例では、This test=difficult(このテスト=難しい)となり、

それぞれ(S)=(C)という関係になっていることが分かります。

 

His name is Bob. 彼の名前はボブです。

(S)    (V) (C)

Bob is a doctor. ボブは医者です。

(S) (V)  (C)

 

上の例では、His name=Bob(彼の名前=ボブ)

下の例では、Bob=a doctor(ボブ=医者)の関係ができています。

このようにBe動詞の後ろは名詞が入ることもあります。

 

次に、「2,いる、ある」の例を挙げてみましょう。

 

 

【「いる、ある」のBe動詞】

 

I’m (at home). 私は家にいます

(S,V)

He is (on the plane). 彼は飛行機内にいます

(S) (V)

 

I’mはI amの略です。このようにBe動詞には「いる」という、存在を表す機能があります。Be動詞を使い、(S)( Be動詞)(場所)で「(S)は(場所)にいる/ある」という使い方ができます。

 

 

この「2,いる、ある」関連で、もう一つ重要な用法があります。There is/are構文です。

 

There is a boy (at the park). 少年が公園にいる

(V)  (S)

There are some apples (on the table). テーブルの上にいくつかのリンゴがある

(V)      (S)

 

品詞分解をする時に、主語がThereでなく、Be動詞の後ろの名詞になることに注意してください。

 

Be動詞を使い、There (Be動詞)(S)(場所)で、「(S)が(場所)にいる/ある」という使い方ができます。普通のBe動詞の文より、「いる・ある」という存在が強調されています。

 

Be動詞について理解できましたでしょうか?

ここが曖昧になると後々響くので、しっかりと理解しましょう。

ざっくり英文法入門 4

4, 疑問詞

 

前回やった疑問文は、いわゆるClosed Questionというもので、Yes/Noで答えてほしいときの質問です。疑問詞を使うとOpen Questionという疑問文が作れます。Open Questionの疑問文は「いつ」「どこで」「だれが」「なぜ」「いくら」「どのくらい」「どっちの」のように、具体的な内容を答えてほしいときに使います。例を挙げてみます。

 

作り方はシンプルで、Closed Questionの疑問文の文頭に疑問詞を置くだけです。

答えるときは具体的に聞かれた内容を答えます。

品詞分解するときは、下線は引かず、疑問詞の後ろを/で区切ります。

 

When/ do you practice soccer? あなたはいつサッカーをしますか?

(S)    (V)      (O)

I practice it (after school). 放課後に練習します。

(S)   (V)   (O)

 

こんな感じですね。

ちなみに回答の際にsoccerがitに変わっています。

英語では前の文に出てきた単語を繰り返さないように、it(それ)などに置き換えます。

これを代名詞(前に出てきた名詞の代理なので「代名詞」)といいます。

 

【疑問詞の種類】

疑問詞は以下のようなものがあります。

 

When(いつ)Where(どこで)Who(誰が)Why(なぜ)Which(どちらの)What(何)

How(どのように)

 

いくつか例を挙げるので、品詞分解してみてください。

品詞分解できたら、声に出して読んでみてください。

 

 

Where do you play guitar? どこでギターを弾きますか?

I play it at the studio. スタジオで弾きます。

 

Why do you like natto? なぜ納豆が好きなんですか?

I like the smell of it. 匂いが好きです。

 

How do you get to school? どうやって学校に行きますか?

I get there by bus. バスで行きます。

 

What do you want? 何が欲しいですか?

I want new iPhone. 新型iPhoneが欲しいです。

 

 

【疑問詞主語】

さて、疑問詞を品詞分解する際は/で区切ると言いましたが、一部例外があります。それが疑問詞主語Whoです。疑問詞Whoは/で区切らず、主語になります。たとえば…

 

Who calls Mr. Blown? 誰がブラウンさんに電話しますか?

(S)    (V)      (O)

I do. 私がやります。

(S) (V)

 

動詞callにsが付いていますが、これは後々やる三人称単数というものです。

とりあえず今は、疑問詞主語のときは動詞にsが付くとざっくり覚えておいてください。

また、Whoの後ろも通常の疑問文と違い、VとOが続きます。

 

要するに、Whoは「誰」を聞く疑問詞なので、尋ねるときに文中の主語の部分が欠落してしまうのです。そんなわけで、文の中で疑問詞が主語として働くのですね。

 

 

【合わせ技の疑問詞】

疑問詞には合わせ技が各種存在します。

What kind of / What ○○ / Which○○ / How often / How much / How manyなどです。

これも例をあげましょう。

 

What kind of music/ do you like? どんな種類の音楽が好きですか?

(S)  (V)

I like rock music. ロックが好きです。

(S)(V)    (O)

 

といった感じで、通常の疑問詞と同じように品詞分解ができます。

以下に例文をいくつかのせるので、品詞分解と音読をしてみましょう。

 

What subject do you like? なんの教科が好きですか?

I like math. 数学が好きです。

 

Which do you prefer, cats or dogs? 犬か猫、どちらが好みですか?

I prefer cats. 猫派です

 

How often do you work out? どのくらいの頻度で筋トレしますか?

I do it 3 days a week. 週3でします。

 

 

さて疑問詞は以上になります。

これが使いこなせるようになると、英語での会話がグッと弾みます。

音読をして、使いこなせるように頑張りましょう!

ざっくり英文法入門 1

1,SVO

 

SVOです。

皆様SVOCにアレルギーがあるかもしれません。

「なんで初めにこれやねん。」と思われるかもしれません。

 

中学・高校の英語では「5文型」という単元で、「第〇文型は~」みたいに話をされたと思いますが、英文はすべてこの5文型で表現可能なのです。いわば文の骨組みであり、骨組みは非常に大事です。骨組みがないと家は立ちません。

 

ただ5文型すべて一気に説明されても理解できないので、一番スタンダードなSVOをここで説明しようと思うのです。わかりやすく説明するので聞いてください。

 

I play soccer.  私は サッカーを する。

(S) (V)   (O)        (S)       (O)         (V)

 

上の文で(S)は主語、(V)は動詞、(O)は目的語です。

急に専門用語が出てきましたが、一つ一つ説明します。

 

主語(S)は分かりやすいと思います。動作の主になる「もの」や「人」のことです。

 

動詞(V)は「何か」に動きを与える言葉で、目的語(O)がその「何か」、つまり動作を与えられる対象のことです。つまり動詞(V)は目的語(O)に動作を与えます。

 

上記説明でピンとこない方に分かりやすく説明しましょう。

“I play”「私はします」⇒「するって何を?」の答えになるものが「目的語/soccerです」

 

“I eat sushi.”「わたしは寿司を食べます」なら

“I eat”「私は食べます」⇒「食べるって何を?」の答えになるものが「目的語/sushiです」

 

“I hate the rich”「わたしは金持ちを憎みます」なら

“I hate”「私は憎みます」⇒「憎むって何を?」の答えになるものが「目的語/the richです」

 

つまり、「する」「食べる」「憎む」といった動詞の動作の対象が目的語(O)です。

 

目的語(O)に関して理解できましたか?それでは次に進みます。

 

これは先ほどの例文ですが、SVOの位置を日本語と英語で比較してみてください。

 

I play soccer.  私は サッカーを する。

(S) (V)   (O)        (S)       (O)         (V)

 

大事なところは、英文と日本文では動詞(V)は目的語(O)の位置が逆になっていることです。英語は「語順の言語」と呼ばれるくらい、語順に厳しいです。

 

たとえば日本語で主語(S)と動詞(V)、目的語(O)をかき混ぜて「する、サッカーを、おれ」と言われてもなんとなく意味はくみ取れると思います(原始人かな?とは思いますが)

 

しかし、英語で「Soccer play I.」といっても相手は意味を理解できないと思います。「サッカーが俺をプレイする?哲学か?」みたいな感じです。英語では「骨組み」にあたる部分に関しては、語順を順守しないといけないのです。

 

そしてそれこそが5文型(SVOC)が必要な理由です。そういうわけで、英語をマスターしたい皆さんは、とにかく英文を見たときに品詞分解をする癖をつけてください。品詞分解というのは単語に下線を引いて(S)(V)(O)と書き込んでいくことです。

 

もちろん(S)(V)(O)だけでなく、これから先に進むにつれ他の品詞項目も追加されますが、これが自在にできるようになれば英文法の80%は理解できたとみていいでしょう。

 

最後にいくつか例をあげますので、品詞分解と和訳をしてみて下さい。

 

(1)I like pizza.

 

(2)I envy you.    ※envy:うらやむ

 

(3)My parents and I visit my grandparents’ house.

 

(4)Students go to the mountain.

 

(5)You love me.

 

 

 

ざっくり英文法入門 3

3, 肯定文・否定文・疑問文

さて、前項SVO( )の文は「○○が××する」の形だけでしたが、否定の形「○○が××しない」と疑問の形「○○が××しますか?」の形をつくれるようになりましょう。けっこうシンプルなので、さくさくっと行きましょう。

 

まず肯定文(普通の文)の例をあげましょう。

 

I eat pizza.  私はピザを食べる。

(S) (V)  (O)

 

否定文にするときは(S)と(V)の間に”don’t”を挟みます(”don’t”は”do not”の略です)

 

I don’t eat pizza.  私はピザを食べない。

(S)       (V)  (O)

 

疑問文にするときは文頭に”Do”を付けて、またIをyou(尋ねる対象の人)に代えます。

また、文末に?マークを付け、語尾をあげて発音します。

 

Do you eat pizza? あなたはピザを食べますか?

(S)  (V)  (O)

 

 

【SVO( )の文の場合】

SVO( )の文の場合、( )に入るものの場所は変わりません。たとえば…

 

☆肯定文

I (usually) play soccer (at the park) (after school).

(S)            (V)  (O)

私は普段、放課後に公園でサッカーをする。

 

☆否定文

I don’t (usually) play soccer (at the park) (after school).

(S)                   (V)  (O)

私は普段、放課後に公園でサッカーをしない。

 

 

☆疑問文

Do you (usually) play soccer (at the park) (after school)?

(S)             (V)  (O)

あなたは普段、放課後に公園でサッカーをしますか?

 

こんなかんじですね。

 

【自問自答の文(Do I …?)】

自問自答するときは、主語が変わらずIのままになることもあります。

例えば以下の文。

 

☆肯定文

I love her. 私は彼女を愛している

(S) (V) (O)

 

これを自問自答の疑問文にすると…

 

☆疑問文

Do I love her? 私は彼女を愛しているのだろうか?

(S) (V) (O)

 

自分の気持ちを確かめる疑問文になりました。

恋愛ドラマにありそうなセリフですね。

 

さて、品詞分解に関しては上の例の通り、否定文のdon’tや疑問文の文頭のDoは下線も引きませんし( )でもくくりません。楽勝ですね!

 

ちなみに疑問文の返答の仕方ですが、中学高校英語では”Yes, I do.” ”No, I don’t.”を習ったとおもいます。もちろんこれでも大丈夫ですが、実際の会話の中ではいろいろなパターンがあります。たとえば…

 

Do you like Sushi?  お寿司好きですか?

No, I don’t like the smell of row fish.  いいえ。生魚の匂いがダメなんです。

 

みたいに、好き嫌いの理由を説明すると、グッと会話が弾みます。

 

ざっくり英文法入門 2

2,SVO( )

 

さて、前回のSVOの発展形、SVO( )です。( )の中に時、場所、頻度、手段、程度などの情報を追加して、より高度な表現ができるようになります。例を見てみましょう。

 

I play soccer (at the park).  私は(公園で)サッカーをする。

(S) (V)   (O)

 

( )の中に場所の情報(公園で/ at the park)を付け加えました。次です。

 

I (usually) go to school (on foot).  私は(普段)(徒歩で)学校に行く。

(S)       (V)   (O)

 

( )の中に頻度の情報(普段/usually)と手段の情報(徒歩で/on foot)を付け加えました。

 

We (sometimes) go fishing (at the pond)(on Sunday).

(S)         (V)   (O)

私たちは(時々)(日曜日に)(池に)釣りをしに行く。

 

( )の中に頻度の情報(時々/ sometimes)場所の情報(池に/ at the pond)と時間の情報(日曜日に/ on Sunday)を付け加えました。見ての通り、頻度は(S)と(V)の間に、あとは文末に入れます。場所と時が両方入っている場合(場所)(時)の順番になります。

 

もう一つ例をあげます。

 

I play guitar (well).  私はギターを上手に弾く

(S) (V)   (O)

 

( )の中に程度の情報(上手に/well)を付け加えました。

 

さて、皆さん思っているかもしれません。「これらの( )内に入る情報は、SVOと何が違うの?」と。だってSVOはわざわざ下線引いてるのに、( )は下線引かないし、ひどくないですか?でもちゃんと理由があるんです。

 

1番目の例で考えてみましょう。

 

I play soccer (at the park).  私は(公園で)サッカーをする。

(S) (V)   (O)

 

前回5文型は文の骨組みと言いました。

上の例では骨組みであるSVOの部分が無いと文そのものが成り立たなくなります。

一方、( )に入っている部分は無くても文は成り立ちます。

 

上の例では(at the park)の部分を抜いて、”I play soccer.”「私はサッカーをする」としても文が成り立ちます。( )の部分はあくまでも付加情報で、無くても文は成り立つのです。しかしもしOの部分である”soccer”がなくなるとどうでしょうか。

 

” I play at the park.” 「私は公園でする」では意味が通りません。

「何をするのか」という文の骨組み部分がないからです。

 

今度はVの部分を抜いてみましょう。

” I soccer at the park.” 「私、サッカー公園で」

こうなるともうめちゃくちゃですね。

 

つまり( )に入るのは無くても文が成り立つ「付加情報」だということです。

一方SVOの部分は無いと文が成り立たない「必須情報」です。

 

なんとなくはわかっていただけたと思いますが、( )の中身が何なのかについて、もうちょっと突っ込んで説明します。ちょっと高度な内容なので、よくわからないなと思ったら飛ばして次に進んでください。

 

【( )の中身の正体は?】

( )に入るのは、「副詞」の役割をするものです。副詞は「修飾語」です。英語には2つの修飾語があります。「形容詞」と「副詞」です。以下に違いを説明します。

 

【英語の修飾語】

①形容詞名詞を修飾

例:beautiful mountain「美しい山」⇒名詞「mountain」を形容詞「beautiful」が修飾

※名詞を修飾する用法のほかに「叙述用法」という補語(C)になる用法もあります。

 

②副詞名詞以外を修飾

名詞以外とは⇒動詞、形容詞、他の副詞、文・節全体など

さて、以下の例文で( )の役割について考えてみましょう。

 

I play soccer (at the park).の例で考えましょう。

(S) (V)   (O)

 

副詞句(at the park/公園で)が動詞(play/する)を修飾し「サッカーを(公園で)する」という形になります。

 

 

I play soccer (at the park).

(S) (V)   (O)

 

(on Sunday)が付けば「サッカーを(日曜日に)(公園で)する」(sometimes)が入れば「サッカーを(日曜日に)(時々)(公園で)する」というように動詞を修飾します。

 

 

 

 

I (sometimes) play soccer (at the park) (on Sunday).

(S)                (V)   (O)

 

“on Sunday”や” at the park”などは副詞句として文の中で働いています。

句というのはいくつかの単語が集まって別の品詞の役割をするものです。

 

この場合Sundayは「名詞」、onは「前置詞」ですが、

合体して”on Sunday”になると、別の品詞「副詞」の役割を持つことができます!

これが「副詞句」というものです。

 

合体しておらず、一語だけの”sometimes”はただの「副詞」ですね。

 

Sundayだけだと「日曜」という名詞の意味しか持ちませんが、onを付けて“on Sunday”にすると「日曜日に」となり動詞「する」を修飾できるんですね。

 

つまり、( )でくくる副詞・副詞句は、無くても文が成立しますが、文に付加情報を与えることができるものです。めちゃめちゃ重要なので、たくさん品詞分解・音読をして、是非使いこなせるようになりましょう!