17, 受け身
今までの表現は、主語が「~する」という表現でした。
(能動態といいます)これに対し、受け身の表現「~される」という表現があります。
これを受動態といいます。
【受動態の文の作り方】
This garden is kept (by my grandmother). この庭は私の祖母によって手入れされている。
(S) (V)
このように、動詞Vの部分がbe動詞+過去分詞になります。
また、”by~”で「○○によって~」の部分を担当します。
(by以外の前置詞が来ることもあり。後述します。)
【動詞の過去分詞形の作り方】
過去分詞の作り方ですが、過去形と同じ場合もありますし、別の場合もあります。これもひとつずつ気長に覚えていくしかないですね。分類をしてみると以下のような感じです。(原型-過去形-過去分詞)
(1)不規則に変化する場合
write-wrote-written / do-did-done / be-was(were)-been / see-saw-seen / など
(2)過去形と同じ場合
tell-told-told / keep-kept-kept / play-played-played /など
(過去形がd/edが付くタイプはこのタイプ)
また、原型-過去形-過去分詞が全て同じ動詞も存在します。
put-put-put / let-let-let / cut-cut-cut /など
こつこつ覚えていきましょう。
次は受動態の過去形について説明します。
【受動態の過去形】
これは簡単です。Be動詞の部分を過去形にすればよいのです。
This book was written (by her). この本は彼女によって書かれた。
(S) (V)
こんな感じです。
ちなみにこの文を逆に普通の文(能動態)に戻すと、こうなります。
She wrote this book. 彼女がこの本を書いた。
(S) (V) (O)
普通の文(能動態)の目的語Oにあたる部分”this book”が、受動態の文では主語Sになっており、逆に普通の文(能動態)の主語Sにあたる部分”She”は受動態の文では”by her”となっています。これが、受動態と能動態の文の関係です。
【受動態の否定文・疑問文】
☆肯定文
He was dumped (by his girlfriend). 彼はガールフレンドに振られた。
(S) (V)
※dumpは「捨てる」という意味で、受動態にすると捨てられる、つまり「振られる」です。
☆否定文
否定文ではbe動詞のうしろにnotを入れます。
He wasn’t dumped (by his girlfriend). 彼はガールフレンドに振られていない。
(S) (V)
☆疑問文
疑問文では主語とbe動詞を入れ替えます。
Was he dumped (by his girlfriend)? 彼はガールフレンドに振られたの?
(S) (V)
さらに、疑問詞と一緒に使うこともできます。
Why/ was he dumped (by his girlfriend)? なんで彼はガールフレンドに振られたの?
(S) (V)
さて、次にちょっとややこしい受動態の表現を見ていきましょう。
【特殊な受動態表現】
~からつくられている(~からできている)という意味を表すmade of / made fromについてはちょっとややこしいので、説明します。
(1)This desk is made (of woods). この机は木でできている。
(S) (V)
(2)Wine is made (from grapes). ワインはぶどうからつくられている。
(S) (V)
made ofは「材料・材質が変化していない時」に使います。
(1)の例は主語の”desk”「机」を考えた時に、木でできていることが見た目からわかると思います。なぜならその机には木の木目があって、触れば木の触り心地を感じるでしょう。
つまり、ぱっと見何で作られているかわかる状態なわけですね。
こういう時は”made of ~”を使います。
made fromは「材料・材質が変化している時」に使います。
(2)の例では主語の”wine”「ワイン」は、ぱっと見ではぶどうからできているか分からないですよね。紫キャベツのしぼり汁かもしれません。白ワインならさらにわかりづらいです。なぜなら、材料のぶどうが変化し、ワインになっているからです。このようにすでに見た目が変わって、材料・材質が変化しているときはmade fromを使います。
上記のように、前置詞の部分がby以外のこともあります。慣用句のようなものも沢山あるので、新しい表現を見つけたらその都度覚えていきましょう。