23, 関係詞
今回は関係詞について説明します。関係詞を使うと、ある名詞に対して入れ子の形で情報を付加、つまり修飾することができます。はい、「名詞」に対して「修飾」というと、カンの良い方はお分かりですね。「形容詞」です。しかも関係詞を使うと「形容詞節」という形で、修飾ができます。節とはSVを含むかたまりのことでしたね。
また、関係詞には3種類あり、「主格」「目的格」「所有格」の3つがあります。
【主格】
The cat [which has blown fur] is sleeping (by the windows).
(S) (S) (V) (O) (V)
茶色の毛をした猫が、窓際で昼寝をしている。
ややこしいので、メインの文のSVOCは黒、関係詞節の中のSVOCは赤で表すことにします。関係詞節は形容詞節なので、[ ]でくくります。
主格の関係詞は、人の場合は”who”、ものの場合は”which”もしくは”that”を使います。(動物は後者です)関係詞節[ ]は、関係詞節の直前の名詞(ここではthe cat)を修飾します。関係詞節の直前の名詞は「先行詞」と呼ばれているもので、以後はそのように呼びます。
先行詞”The cat”に対して、後ろから「どういう猫なのか」を説明しているのが[ ]内の関係詞節です。ここでは、「茶色の毛をした猫」という表現になっています。
「主格」の「主」は「主語」の「主」です。関係詞節[which has blown fur]を見ると、(S)のところに関係詞whichが入っています。先行詞”the cat”の代理が関係詞”which”ですので、関係代名詞を先行詞と交換してみるとわかりやすいと思います。
[The cat has blown fur]
(S) (V) (O)
つまり、関係代名詞(=先行詞)が、関係詞節の中で「主語S」としてはたらくのが「主格」です。
【目的格】
The cereal [which I eat (for breakfast) (every morning)] is All Bran.
(S) (O) (S)(V) (V) (C)
私が毎朝朝食に食べるシリアルは、オールブランです。
目的格の関係詞は、人の場合は”whom”、ものの場合は”which”もしくは”that”を使います。ここでは「どんなシリアルなのか」を関係詞節が説明しています。
「目的格」の「目的」は「目的語」の「目的」です。関係詞節 [which I eat for breakfast every morning]を見ると、目的語(O)のところに関係詞whichが入っています。これが関係代名詞の目的格です。
ピンとこない方は、先行詞を関係代名詞と交換してみるとわかりやすいと思います。
[The cereal I eat (for breakfast) (every morning)]
(O) (S)(V)
目的語Oが先頭にくると文としてはおかしいので、SVの後ろにもってきます。
[I eat the cereal (for breakfast) (every morning)]
(S) (V) (O)
関係代名詞(=先行詞)が、[ ]内で目的語になっているのがわかります。
あと、目的格の関係代名詞は省略が可能です。
He is the man [everybody likes]. みんな彼が好きだ。
(S) (V) (C) (S) (V)
上記の例でも、先行詞”the man”を関係詞節の中に入れてみると
[everybody likes the man]
(S) (V) (O)
となり、関係詞節の中で目的語として働いているのがわかります。まとめると、関係代名詞(=先行詞)が関係詞節の中で「主語S」としてはたらくのが主格、目的語Oとしてはたらくのが目的格です。きちんと違いについて理解しましょう!
【主格と目的格を一発で見分ける方法】
1: The woman who is talking to Mike is my sister.
2: The girl Tom is crazy about is Jane.
まず、関係詞節がどこかを考えます。関係詞があればそこからですし、省略されている場合は名詞が2つ続いているところを探して、[ ]でくくります。
1: The woman [who is talking to Mike] is my sister.
2: The girl [Tom loves] is Jane.
関係詞節[ ]内を見たときに、主語Sが欠けているか、目的語Oが欠けているか考えます。Sが欠けている場合は関係代名詞がSのはたらきをするので主格、Oが欠けている場合は関係代名詞がOの役割をするので目的格です!さて、1,2はどのようになるのか、考えてみてください。(ついでに品詞分解と訳もしてみましょう)
【所有格】
前回までにやった「主格」「目的格」はそれぞれ「主語」「目的語」として関係詞節の中ではたらいていました。今回の「所有格」はどちらでもないです。例を挙げて説明します。
I have a friend [whose brother is a professional baseball player].
(S) (V) (O) (S) (V) (C)
私には、兄弟がプロ野球選手の友達がいる。
まず、所有格の関係代名詞は先行詞が人でも物でも”whose”のみで、省略できません。
”whose ~”で、「先行詞の~」という意味になります。つまり、「所有格」は、「先行詞と関係性のあるもの」について説明するための用法です。今回の先行詞は”a friend”ですが、その友達自身のことではなく、「その友達に関係がある誰か」や「その友達に関係がある何か」について説明するときに、所有格が使われます。所有格の関係代名詞の後ろは、主格や目的格と違い、何も欠けない完璧な文になります。
さて、下の関係代名詞の文を品詞分解&和訳して、それぞれ「主格」「目的格」「所有格」のどれになるのか考えてみましょう!
(1) Is there still anything that love can do?
(2) Suneo is a friend of mine whose father has his own company.
(3) “Akira 100%” is a comedian who wears nothing but has a tray to hide his crotch.
【関係副詞】
関係副詞はwhere/when/how/whyなどを使って先行詞を修飾します。
これも所有格と同じで、関係副詞の後ろは何も欠けない完璧な文になります。
This is the theme park [where we (first) dated].
(S) (V) (C) (S) (V)
このテーマパークは私たちが初めてデートした場所です。
I can’t forget the moment [when I was bitten (by a dog)].
(S) (助) (V) (O) (S) (V)
犬にかまれた瞬間を忘れることができません。
This is the reason [why I love you].
(S) (V) (C) (S) (V) (O)
これがあなたを愛している理由です。
また、関係副詞の先行詞は省略できます。
This is why I love you.
でもオッケーです。
【カンマ付き関係代名詞】
Ryoma Sakamoto is a historical person (in Japan), [who made the negotiation of peace
(S) (V) (C) (V) (O)
(between Satsuma and Choshu)].
坂本龍馬は日本の歴史上の人物で、彼は薩摩と長州の間で平和交渉をしました。
カンマが付いている時は、「OOで~」といった感じで、なんというか、「Aで、それでBです」と訳せば大丈夫です。まんまand”でつないでいる感じです。
あとは前置詞+関係代名詞なんかもありますね。
ただ関係代名詞の項が、もはや相当な長さになっているので省きます。
If you would like to know about it, please ask me directly!
ではまた次回!