エリッククラプトンで仮定法 ~Tears in Heaven~



明けましておめでとうございます!
本年もよろしくお願いいたします。

 

新年一発目ですので、いつもの文法ブログとは少し趣向を変えて、エリッククラプトンの“Tears In Heaven”の歌詞を取り上げてみようと思います。

 

息子を亡くした悲しみと向き合う歌詞で、
Aメロに仮定法過去の表現が出てきます。
今回はAメロとBメロの歌詞をピックアップしました。

 

 


Tears In Heaven
Eric Clapton

Would you know my name
if I saw you in heaven?
Would it be the same
if I saw you in heaven?

I must be strong and carry on
‘cause I know I don’t belong
here in heaven

Would you hold my hand
if I saw you in heaven?
Would you help me stand
if I saw you in heaven?

I’ll find my way
through night and day
‘cause I know I just can’t stay
here in heaven

 

天国にいる君に会ったら
君は僕の名前を覚えているだろうか?
天国にいる君に会ったら
君はあの頃と同じ姿だろうか?

僕は強くなって、これからも人生を続けていかなくてはいけない
だから、天国は僕の居る場所ではないんだ

天国にいる君に会ったら
君は僕の手を握ってくれるだろうか?
天国にいる君に会ったら
君は僕を支えてくれるだろうか?

僕は自分の進む道を見つけるよ
昼も夜も
だから、僕は天国に居ることはできないんだ

 


 

1番2番ともにAメロの”Would you~?”から、Bメロの”I must~”、”I’ll~”へ、
助動詞が過去形から現在形に変わっていきます。
ここがこの曲の歌詞のポイントです。

Aメロは仮定法で、「もしも天国の君に会えたら」と、悲しみを引きずっています。
一転、Bメロでは直説法になり、現実に立ち向かっていきます。
この対比が、この曲のなんとも言えない切なさを作り出しています。

 

「天国の息子に会えたら」という思いにとらわれているAメロ、悲しみから一歩踏み出し、天国の息子に優しく語りかけるように、「僕はまだそちらには行けないんだ」と歌うBメロ、いつ聴いても涙腺が緩みます。

 


去年はコロナで大変な一年でしたが、まだウイルスの脅威は続くみたいですね。
感染対策、気を引き締めていきましょう!

May this year be wonderful one for you!