NYに留学して半年と少したったころ、そろそろ慣れてきたし、とある日、急に思いたちフロリダに一人旅に行きました。
最初は、ビーチにとりあえず寝っ転がっただけで、かなりの幸せを感じました。これから5日間、僕は何もせずにただひたすら、自由に常夏のフロリダを楽しめるんだ!と。
ところが、これが、旅好きの自分には信じられないことですが、本当につまらなかった。
まず車がないとどこへも行けないということを思い知り、免許のない僕は割りと狭いココアビーチより外に出られません。
どこへ行っても、英語で意志の疎通は出来て「困りはしない」のですが、さりとて、冗談をいって、おまえ面白いな!みたいに打ち解けて、今日は朝まで遊んじゃうか!となるほどには英語がしゃべれない。
音楽のかかるBarに行き、セッション的に演奏もしました。楽器を持った途端、おまえやばいな!amazing!!!となれば、すごいものは素直にほめるアメリカという国柄、とても楽しめたでしょうが、あいにく、自分は大してうまくはなく、Yeah良かったぜ!とこれまたアメリカ特有のフレンドリーなお世辞で終わり。
どこへ行っても1人ですし、また、丁度大学の春休みということもあり、あっちの大学生のはしゃぎまくることはしゃぎまくること。そこに1人、遥か東洋からきた三十路男、なんだか、NYに来たばかりの頃を思い出しました。
The・孤独
僕が松田優作って、かっこいいけど、素直でもあるんだなぁ、と思ったのが、彼の自伝で「アメリカに単身留学、あまりの孤独に帰国」とあったところで、これが本当のところではないでしょうか。語学校に通ったとして、そこで友達は出来るかもしれませんが、本当の意味で現地のアメリカ人に混じって交友を結んだ日本人なんて、本当にごく一部でしょう。
その壁になってしまうのが、
やっぱり英語
なんです。海外ドラマを字幕ナシで90%わかりますか?そんな人、今の日本の大人で日本で育ちならば、ほとんどいないと断言できます。
でも、それだと、アメリカにいるアメリカ人と「交友を結ぶ」ことは出来ないのです。彼らは基本、わざわざ言葉の不自由な人に合わせてやろう、なんて洒落た了見はありません。
1人浜辺で無駄に日焼けしながら、じゃぁ、自分がどうだったら、今回のフロリダ旅行楽しかったろうか、と考えました。
3つ、思いついたのです。
1,ネイティブレベルの英会話力
2,何かあっと言わせられる、プロレベルの一芸
3,ある程度のお金(これがあれば、ココアビーチから出られたはず)
この3つがあれば、今回のフロリダ旅行はめちゃくちゃ楽しめたろうし、それどころか、これがあれば
もっともっと沢山の国で
楽しめるんだろうと思います。
どちらにせよ、やっぱりなんだかんだ英語だな、と痛感させられたフロリダ旅行でした。
Leon