表題の通りですが、ネイティブの講師にはそういう方が非常に多いように思います。日本の文法訳読方式は時代遅れだし、だから英語が下手くそなんだ、と。
確かに、英文の全てにSVOCと品詞分解の印をつけて、辞書をひきながら、長時間かけて読んでいく、という従来の幕末式日本の英語学習スタイルは、いざ、アメリカに飛べば
英語が全くはなせない!
という状況に陥るでしょう。
まずは、僕がそうでした。
そして、教師の側よりしても、こうやって教えた方が、例えば40人くらいをいっぺんに教える、しかも生徒のレベルもまちまちという状況では、簡単でやりやすいのです。寝てしまう生徒さんも多いでしょうが。
それに比べたら、まずは簡単でいいから英語を話す、英会話そのものを使って、なんとか意を通じさせる練習を身振り手振りでも混ぜるうちに直接理解してさせる、慣れさせる。
そこそこでいいから、なんとなく意味をつかみつつ、とにかく沢山の英語を観る、聞く、読む。
このように、Comprehensiveに(ある程度おおまかに)分かるものを大量にInputすることで、英会話のコミュニケーション能力をあげていくことこそが、
本当に使える英会話
のためのトレーニング方法である。
という、理論はものすごくよく分かるのです。
ただ、僕がずっと疑問だったのは、
おおまかにすら分からない人はどうするんだ?
ということでした。
SLA(第二言語習得論)の研究でも、
全く分からないものをいくらInputしても意味ない
という結果が出ています。SLAなんかに言われなくたってわかりますよね。アラブ語のラジオ1日20時間1年聞いたって出来るようになる気はしないでしょう。
僕のあくまで意見ですが、
まだ「英会話を話す」段階に至っていない初心者に関しては、旧来の日本の方式(文法と意味に注目して100%正確に理解する)に、もっとShadowing(聞いて、声に出す)をプラスしたほうが早い
ようですし、また、正直、
日本語で授業をやってしまったほうが効率が良い
のではないでしょうか?正確にはルー大柴になるのです。英語をしゃべってる風、だけど実質日本語、みたいな。その時に正しい自習方法も一緒に実践しながら、覚えてもらうのです。
そうして、ある程度「英会話を話せる」段階になったら、英語だらけの環境に飛び込んだり、60%くらい分かる英語の本を細部にこだわらずに一冊読んでみる(これは達成感があります!)とか、が、いいのではないか、と思っています。
Leon